筆者が扱う事業内容が、買い物弱者への移動手段の提供と言う事もあり、地域創生には興味があります。

地域創生、地域再生、あるいはふるさと創生というものもありました。漠然とした印象で言えば、地域に住む人々が主体となって
その地域特有の資源を利用した町おこしであり、地域の活性化だと思います。

1988年の竹下総理による1億円ふるさと創生なんかは、その政策の背景に危機感や焦躁感などは感じられず、ばらまきのそしりを免れるものではありませんでした。この政策の検証などは行われなかったと聞きます。

一方、現在では、安倍総理のもとローカルアベノミクスとして、まち・ひと・しごと地域創生本部が創設されました。その存在理由が、ホームページにこう示されています。

「人口急減・超高齢化という我が国が直面する大きな課題に対し政府一体となって取り組み、各地域がそれぞれの特徴を活かした自律的で持続的な社会を創生できるよう、まち・ひと・しごと創生本部を設置しました。」

これは非常に需要なことを示していると思います。これまでの地域創生、地方活性化といえば、漠然と、東京をはじめとした都会に対して、盛り上がりに欠ける地方経済を活性化させよう といったものだったと思います。しかし、今回の地方創生は、その政策を行うにあたって、はっきりと理由を示しています。
「人口急減・超高齢化という我が国が直面する大きな課題に対し」と、つまり現在の少子高齢化社会を迎えている我が国の対策として地方創生を行うと、はっきりと宣言しています。

少子高齢化社会では、将来ますます就労者人口及び就労者率が減少します。この状況の中で国力を維持するには、一人当たりの生産性を上げる他ありません。一人一人の生産性を上げるために、その地域に見合った「しごと」を創出して、まちを活性化させましょう。それぞれの「まち」の活性化がそのまま日本の活性化につながる、と言う事です。
早い話が、地域それぞれが儲けなさい、儲かる地域を作りなさいと言う事です。地域が儲かれば、それにより自治体も地域住民に様々なサービスを提供する事ができます、と言う事でしょう。

理屈は非常に簡単で、その原理はとてもシンプルで分かりやすいものですが、言うは易し行うは難しで、これは非常に難しい事だと思います。これまでの地域活性化の事業と言えば、ゆるキャラの作成やB級グルメ、地元名産品のブランド化やそれに付随したイベントの開催があげられますが、はたして地元経済にどれほどの影響を与えることができたでしょうか。イベントで集客できたとしても、コンスタントに儲からなければ地域創生に直接つながりません。

多くの地域で、様々な地方創生事業を行えば、成功するところも当然出てくるでしょう。しかし、日本全体で見たとき、ほとんどの地域が地方創生に成功していなければ、日全体の成功にはつながりません。

少子高齢化社会に対して、地域創生を行うことは必要なことだと思いますが、地域創生策だけではその対応には不十分ではないでしょうか。それではどうすればいいのか、他にどのような対策を取るべきかは、改めて考えてみたいと思います。