「ライドシェア」に伴う規制緩和について、追記します。

先に、タクシー以外の移動手段を検討することは必要であり、そしてその一つとして「ライドシェア」は有効な移動手段でり、さらに「ライドシェア」以外の移動手段を検討するためにも規制緩和は必要だと記述しました。

タクシー事業者にとって、ウーバーのような「ライドシェア」と言う新しいビジネスモデルは、まさに脅威であり、タクシー事業そのものを否定しかねない存在であると考えていると思います。
「ライドシェア」の世界中の事例を見てみると、タクシー事業と「ライドシェア」は競合しており、勢いは「ライドシェア」にあります。

「ライドシェア」が解禁になった場合を少し想像してみたいと思います。

例えば、地方都市において「ライドシェア」が実施された場合、これまでタクシーを利用していた人のほとんどが、「ライドシェア」を利用することでしょう。仮に利用者の80%が「ライドシェア」を利用した場合、タクシー利用者はこれまでの20%の利用者となります。この状況では、タクシー事業は成り立たなくなり、この地方都市ではタクシー事業者は撤退をせざるをえなくなります。
このように、地方都市においてタクシー事業者に代わって「ライドシェア」が交通事業をとってかわるとどうなるのでしょうか。

「ライドシェア」に登録している運転手には、義務や責任はありません。例えば、深夜の2時に車両を利用したい場合や、あるいは大雨や大雪などの異常気象時に車両を利用したくても、利用できないことが起こるかもしれません。登録している運転手に公共交通の一端を担っているという責任や義務はありません。
さらに、地方都市において、少子高齢化による人口の減少が影響し、運転手としての登録者数が減少した場合、「ライドシェ」そのものが成り立たなくなることも考えられます。
タクシー事業者が撤退し、その後「ライドシェア」も立ち行かなくなった場合、その地域は交通空白地帯として取り残されてしまします。(シャッター街の発生と同様な状況が起こりえます)

東京のような大都会では、80%の人が「ライドシェア」を利用しても、残り20%を対象にしたタクシー事業は可能になります。しかし、地方では残り20%では事業として成り立ちません。

「ライドシェア」は非常に便利なシステムであっても、決して公共交通を担うことはできないのではないかと思います。「ライドシェア」はあくまでも利用者と登録運転手とのマッチングを行うだけです。

タクシー事業者が「ライドシェア」に反対している理由の一つは、安全・安心な移動手段を提供できるかどうかを揚げていますが、やはり同様に大きな理由はタクシー事業が存続できるかどうかにあると思います。

僕は、方法によってタクシー事業と「ライドシェア」は共存可能だと考えています。
その方法について提案します。

非常に簡単な方法ですが、その分実現可能です。

その方法は、地方のおける「ライドシェア」のシステムをその地方のタクシー事業者が運営・管理します。
その地方の80%の「ライドシェア」の利用者の運営管理と併せて、20%のタクシーサービスを併せて提供します。
地元のタクシー事業者が行うことにより、「ライドシェア」自身も公共交通の中に位置づけることが可能になります。
20%のタクシー事業は緊急時や、あるいは冠婚葬祭時のように、利用にあたっては様々な付加価値の提供が可能です。

タクシー事業者にとっては、これまで車両を30台使用していたのを、「ライドシェア」との共存により、5台と減少するかもしれません。しかし、単なる移動手段の提供は「ライドシェア」に任せる一方、タクシーの利用を緊急時等に特化することでタクシーの価値の向上につなげることができます。

地方都市におけるタクシー事業者にとって、「ライドシェア」は新しい事業価値を作ることができます。
タクシー事業に新しい価値を付加することで、運転手の生活向上にもつながります。
また、タクシー事業者の受付を利用すれば、買い物弱者と言われる高齢者が「ライドシェア」を利用する際も、スマートフォンを使用せずに「ライドシェア」を利用することが可能です。

少子高齢化社会を迎えている今、公共交通のような社会問題を、地元企業が中心で地元からの応援を受けながら取り組んでいくという姿勢は今後広がっていくことと思います。

現行の法規制を維持したままでは、何も変わりません。
是非、規制緩和も視野に入れて、新しいサービスの提供を検討していただきたいと思います。